待望のアートディンクオリジナルPCタイトル発表! その名も「はなまる工務店」 「はなまる工務店」とはいったいどんなゲームなのか? どうやって考え出されたれたのか? このコーナーでは徐々にそれが明らかにされる。 今回は開発ディレクターとプロデューサーに聞いてみた。 |
アートディンクのブランドイメージに「つくるゲーム」がある。代表作の「A列車で行こうシリーズは鉄道と都市の建設で、「アトラス」シリーズでは世界地図を作る。そして今回はそのものズバリ「建設」がテーマだ。そんな話をしたところ、「あまり意識したことはないんですけどね」と伊佐野氏が笑った。どうやら「はなまる工務店」は、いままでに発売された作品とは違った経緯で企画されたようだ。
原案から参加している石田氏によると「3つになる息子のお気に入りが、働く自動車なんですよ。ブルドーザーとかクレーン車とか。テレビでそういう車が出てるとじっと見てる」何が面白いんのか判らないが、子供の興味を引くものには何かがあるに違いないとピンと来たそうだ。「あとね、パパが作ったゲームで子供の好きなモノが動いていたら、尊敬してもらえるかもって、ちょっと思ったりして(笑)」しかし、このアイデアは決め手に欠けてゲームにはならなかった。 |
![]() 石田岳泰 「働く自動車はどうしたかって? |
![]() 伊佐野貴之 「自分が関わった建物が完成して、ジーンとくる。あの感じを出したいですね」 |
この時、石田氏は別に、不動産業をテーマにしたゲームも考えていた。「不動産屋さんの店頭にある間取り図、あれってなにげなく見ているとはまりませんか? それで、いろいろなお客さんにピッタリの物件を探すゲームはどうかと思って」深夜、誰もいない社内で、伊佐野氏と企画を進めていた。「彼が証券会社に勤めている25歳のOLで、親元から離れて始めて一人暮らしをするんです」不動産屋に行くと石田氏が応対する。本人たちは大真面目だが、他人が見たらショートコントのような会話が続いた。
「結局コレも駄目。不動産屋に売り込まれると、たいていは契約してしまうから面白くないんですね」 企画を思い付いてはダメ、の繰り返しが半年以上も続いていた。 |
そんなある日、石田氏がひらめいた。「建設機械ゲームと不動産屋ゲームを合わせたらどうだろう」すると、どんどんアイデアが膨れ上がっていくではないか。「クルマで帰宅する途中だったんですよ。あまりにもアイデアが盛り上がってしまい、思わず会社にUターンしました」
そんな石田氏のアイデアを聞いた伊佐野氏は「いける!と思いました。お客の注文どおりに建設して引き渡すというプロセスの中には、うまくいったり駄目だったりというゲーム性を生み出す要素がいっぱいあると思いました」直ちに企画を煮詰めていった。実際の建設現場を調べていくと、様々なプロセスが複雑に組み合わされている。とくに、それらをすべて計画し準備する「現場監督」という仕事に注目した。段取りを決めて、そのとおりに進行するとスッキリして気持ちいい。逆に、トラブルをいくつも抱えたとしても、そうして出来上がった建物を見たときは嬉しいに違いない。 |
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「実際に関係者に取材すると、いちばん大変なのは、段取りに不備があって職人さんたちが仕事をできないときなんだそうです。てやんでェ、こちとら曲がったこたァ嫌なんでぃ、って感じで」現場監督の采配一つでうまくいったりいかなかったり、それが面白さではないか。実はこれは、彼らのゲーム創りに相通じるところでもある。
「僕たちがゲームを創るときも、悩んで困って喜んでの繰り返しです。最後に完成したときはすごく嬉しい。このゲームで遊ぶ人にも同じ楽しさを味わってもらえると思うんですよ」 職人さんたちにはそれぞれ性格を設定する予定だ。「みんなで協力して何かを創る」という楽しさが「はなまる工務店」のメイン・テーマなのである。 |
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